マルチのかけかかた
土の乾燥を防ぎ、地温を高める、雑草が生えるのをおさえるなど、マルチをかけることにより効率的な野菜づくりができます。
■マルチング資材の役割
マルチング(略してマルチ)とは、土の表面や株元をポリフィルムで覆うことを意味します。マルチには、①地温を上げる、②土壌水分を保持して乾燥を防ぐ、③雑草が生えるのを防除する(黒マルチの場合)、④雨による土の跳ね返りを防ぎ、病害を防除するなどの役割があります。
通常多く使用されているのがポリフィルム製のポリマルチで、色は透明、黒、シルバーなどがあります。透明マルチは地温をかなり上昇させますので、冬の栽培に最適です。黒マルチは地温上昇させるほか、雑草の繁殖を抑える効果があります。シルバーストライプマルチは、地温がそれほど上昇しないので夏の栽培などに適しているばかりか、太陽光が反射するためアブラムシの防除に有効です。一般的に家庭菜園でよく使われているのは黒色マルチです。
また幅のサイズもさまざまで、市販されているものでは95cm、135cm、150cmなどが一般的ですが、畝幅に合わせて使い分けましょう。
さらに、植えつけの際に便利なように等間隔で穴があいているものや、株間などの目安になる目盛りがついているものなどさまざまな種類があります。目的や予算に応じて使いやすいものを利用しましょう。
また、最近では土の中で分解される生分解性のマルチも販売されていますが、やや高価なので、予算に応じて購入しましょう。
■マルチのかけかた
慣れるまではマルチをかけるのは難しいかもしれませんが、コツさえ覚えてしまえば、誰にでも簡単に行えます。
マルチのかけ方は、まず畝をつくって表面をなるべく平らにならします。次に畝幅よりも広いマルチ(左右15cmくらい)を置きます。畝の端にマルチのすそを、土にしっかりと埋めて足で踏むか、鍬の背の部分で土をトントンとたたいて固定します。
畝の長さよりも長めにマルチを伸ばして、すそを土で埋めて固定します。そのまま鍬でザクザクとすくようにして、マルチを切ります。
畝の両側も土で埋めて固定します。その際にマルチを足で踏みながら土をかけていきます。シワにならないように、なるべくピンと張るようにしましょう。
マルチを張った直後は、風でマルチがバサバサしますので、畝の中心に土や石などをのせて重しをしておきます。畝が大きい(幅広い)場合は、2か所にのせるようにしましょう。
旬の野菜作り一覧表 | |||||||
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