寒冷紗の(かんれいしゃ)のかけかた
寒冷紗は寒さ、強風、大雨、害虫、鳥害など、さまざまな悪条件から野菜を守るのに効果的な方法です。
■寒冷紗の役割
寒冷紗は低温期に幼苗や株の保温、または高温期に遮光することで暑さをしのぐために使います。具体的には、冬作の収穫期間を長くしたり、植えつけを早めたりすることが可能になります。
防寒や防暑以外にも、大雨や強風による株の倒伏を防いだり、光をあまり当てたくないときに遮光する効果や、物理的に害虫がつくのを防ぐ効果などもあります。
そのため、夏などの害虫が多く発生する期間に、寒冷紗をトンネル上にかけて栽培(トンネル栽培)すれば、無農薬栽培も可能になるわけです。
寒冷紗には、白と黒のものがありますので、目的に応じて使うとよいでしょう。
また、寒冷紗のほかに不織布(べたがけ資材)も被覆資材とて多く利用されています。これは、作物の上に直接かけて栽培するものです。
寒冷紗と同じように、保温、防霜、発芽ぞろい(芽がそろって出る)、早どり、害虫防除、鳥害防除などさまざまな効果がありますので、用途や予算に応じて使い分けましょう。
■寒冷紗のかけかた
寒冷紗のかけかたには、作物の上に直接かける方法と、支柱をアーチ状にかけてそこに寒冷紗をかけるトンネル栽培とがあります。寒冷紗はトンネルがけ、不織布(べたがけ資材)は作物の上に直接かけるべたがけによく使われています。
寒冷紗のかけかたは、まず、畝の溝に細い支柱やたけなどを等間隔(約50cm~60cmぐらい)でしっかりとさしていきます。
次に支柱の先端を、畝をまたぐようにして反対側の畝の肩にさしアーチ状にします。その際にアーチの高さをなるべくそろえるようにするときれいなトンネルがけができます。
寒冷紗をアーチにかぶせ、マルチをかける要領で、寒冷紗の周囲を土中に埋めて固定します。
その後、アーチ状にした支柱と支柱の間に、ストッパーの支柱をさします。畝をまたぐようにして反対側の畝の溝に支柱をさして、寒冷紗を固定します。
不織布の場合は、種まき後や、発芽した苗の上に苗を圧迫しないように直接かけて、マルチと同じ要領で周囲を土中に埋めて固定します。
寒冷紗や不織布は、どちらも資材をかけた上から水をやることができます。
て重しをしておきます。畝が大きい(幅広い)場合は、2か所にのせるようにしましょう。
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